大判例

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名古屋高等裁判所 昭和27(う)830 高裁判例

主 文

本件各控訴を棄却する

理 由

本件各控訴の趣意は被告人A弁護人加藤高允名義及被告人B弁護人来多虎栄名義

の各控訴趣意書と題する書面記載の通りだからここに之を引用する。

弁護人来多虎栄の論旨第一点について

<要旨>論旨引用の刑事訴訟法第百八十二条には共犯の訴訟費用は共犯人に連帯し

て負担させることができるとあり</要旨>〇この文言自体から右費用は必ずしも連帯

負担を命じなければならぬものでないことは明白であり、本件記録によると原審に

於ける右訴訟費用は同被告人の国選弁護人鈴木貢に支給したもののみであるからこ

れを被告人Bの単独負担とした原審の措置は洵に相当で論旨は理由がない。

弁護人来多虎栄の論旨第二点並弁護人加藤高允の論旨について

本件訴訟記録並原裁判所で取調べた各証拠を調査し、これにあらわれた本件犯行

当時の被告人等の地位関係に被告人等の各犯行の動機犯行の態様、犯行後の状況と

被告人等の経歴、家庭の状態、資産、生活関係其他を考慮すると各所論の事情を参

酌検討してみても原審が本件犯行につき被告人Aに対し懲役一年六月、被告人Bに

懲役一年の各実刑を量定したのは相当と認められ論旨の如く右刑を減軽したり、執

行猶予の言渡を為すを相当とすべき資料は毫も発見できないから論旨はいずれも採

用できぬ。

以上説明の通りだから刑事訴訟法第三百九十六条に則り被告人等の本件各控訴を

いずれも理由なしとして棄却することとし主文の通り判決する。

(裁判長裁判官 小林登一 裁判官 長尾伸 裁判宮 山口正章)

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